証券口座の不正アクセスや、勝手に保有商品を売却されて出金される被害のニュースが続いています。
「毎月の積立は続けたい。でも、当面売る予定はないから、売却と出金だけ止めておきたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。
【結論】
楽天証券には無料のセキュリティ機能「取引やサービスの一時的な利用停止」があり、その中の「投資信託の買付以外を停止」を選ぶと、積立はそのまま続けながら売却と出金に鍵をかけられます。
この記事では、楽天証券の公式案内に沿って、設定の手順と解除方法、間違えると積立まで止まってしまう注意点をわかりやすくまとめます。
この設定で「できること」と「止まること」
楽天証券の「取引やサービスの一時的な利用停止」には5種類の設定があり、それぞれ止まる範囲が異なります(出典:楽天証券 公式FAQ)。
この記事で使うのは、1つ目の「投資信託の買付以外を停止」です。
「投資信託の買付以外を停止」を選んだ場合の挙動
- 続けられること(○):ログイン、投資信託の買付(毎月の積立を含む)、入金
- 止まること(×):投資信託の売却(定期売却を含む)、外国株式の取引、出金
つまり「入ってくる動き(買う・入れる)」は生かして、「出ていく動き(売る・出す)」だけを止める形です。なお、外国株式には米国株式・中国株式・アセアン株式が含まれます。iDeCoについては、この設定をしても拠出は継続されます。
利用停止設定5種類の違い一覧(公式FAQより)
- ① 投資信託の買付以外を停止(本記事のおすすめ)
・利用可能(○):ログイン、投信の買い(積立含む)、入金
・停止(×):投信の売り(定期売却含む)、外国株式、出金 - ② 投資信託と出金以外を停止
・利用可能(○):ログイン、投信の買い(積立含む)、投信の売り(定期売却含む)、入金、出金
・停止(×):外国株式 - ③ 外国株式のみ停止
・利用可能(○):ログイン、投信の買い(積立含む)、投信の売り(定期売却含む)、入金、出金
・停止(×):外国株式 - ④ すべての取引を停止
・利用可能(○):ログイン、入金
・停止(×):投信の買い(積立含む)、投信の売り(定期売却含む)、外国株式、出金 - ⑤ ログイン・すべての取引を停止
・利用可能(○):入金
・停止(×):ログイン、投信の買い(積立含む)、投信の売り(定期売却含む)、外国株式、出金

この設定が向いている人・向いていない人
ご自身の取引スタイルに合わせて、「投資信託の買付以外を停止」が合っているかを事前に確認しておきましょう。
向いている人
- 楽天証券では投資信託の積立だけをしていて、個別株や外国株は触らない人
- 売却の予定が当面なく、不正アクセスによる「勝手な売却・出金」が心配な人
- スマホの紛失に備えて、口座に鍵をかけておきたい人
向いていない人
- 定期売却(取り崩し)を使っている人(「買付以外を停止」では定期売却も止まります)
- 株の売買や出金を日常的に行う人(取引の都度、解除が必要になります)
設定手順(公式の案内どおり)
設定は、ウェブサイト(PC・スマホ)から行えます。また、自動音声ダイヤル(24時間受付)でも設定・解除が可能です。

- 楽天証券にログインし、「マイメニュー」→「セキュリティ設定」を開きます。
- セキュリティ設定の画面を見るには再認証が必要です。ID・パスワードでログインした場合はメールアドレスによるワンタイムキー認証、パスキーでログインした場合はパスキー認証を行います。
- 「取引の一時的な利用停止」タブを選び、「取引やサービスの一時的な利用停止」で「設定」ボタンを押します。
- 利用停止設定の種類の中から「投資信託の買付以外を停止」を選び、「認証へ進む」を押します。
- 本人確認を行います。登録している電話番号を選び「ワンタイムキーを通知」を押すと、電話の音声で数字6桁が案内されるので、画面に入力して「次へ」を押します。
- 完了画面で、設定した内容を確認します。現在の利用停止の状況も、同じ画面の流れで確認できます。


解除手順(売りたい・出したいとき)
将来的に投資信託を売却したくなったときや出金したいときは、設定した本人が同じ画面からいつでも解除できます。
- 「セキュリティ設定」→「取引の一時的な利用停止」タブ→「取引やサービスの一時的な利用停止」で「解除」ボタンを押します。
- 設定のときと同じく、登録電話番号へのワンタイムキー(電話音声)で本人確認を行います。
- 解除が完了したら、通常どおり売却や出金ができるようになります。
必要な取引が終わったら、必要に応じて再び「投資信託の買付以外を停止」に設定を戻しておくと安心です。
落とし穴・注意点
この設定を利用する際は、以下の5つの注意点を必ず押さえておいてください。
- 種類を間違えると積立まで止まる:「すべての取引を停止」や「ログイン・すべての取引を停止」では、買い(積立)も止まります。積立を続けたい人は、必ず「投資信託の買付以外を停止」を選択してください。
- 自分の売却・出金も止まる:売りたいときは先に解除が必要です。「急にお金が必要」という場面では、解除のひと手間がかかることを覚えておいてください。
- 解除には登録電話番号が必要:設定・解除の本人確認は、登録している電話番号へのワンタイムキーで行います。機種変更などで番号が変わっていると認証で詰まるので、先に登録情報が最新か確認しておきましょう。
- 定期売却も止まる:取り崩し中のファンドがある人は、この設定の対象外です。
- この設定は「最後の砦」:パスワードの使い回しをやめる、パスキーやログイン追加認証を設定する、といった土台の対策とセットで考えてください。

合わせて確認したい対策
利用停止設定とあわせて、口座そのものへの不正ログインを防ぐ基本設定も有効化しておきましょう。
- パスキーの登録(対応端末では指紋・顔認証でログインでき、フィッシング詐欺にも強い仕組みです)
- ログイン追加認証(多要素認証)の有効化
- 他サービスと同じパスワードを使っている場合は変更する
▶ 関連記事:SNS型投資詐欺の罠「LINEの先生」を信じた男の末路

よくある質問(FAQ)
Q. 設定にお金はかかりますか?
A. 公式ページでは無料のサービスとして案内されています。
Q. 積立は本当に止まりませんか?
A. 「投資信託の買付以外を停止」では、投資信託の買い(積立を含む)は「利用可能」と公式FAQに明記されています。止まるのは売り(定期売却を含む)・外国株式・出金です。
Q. 設定したことを忘れて売却しようとしたらどうなりますか?
A. 売却は停止されているため、そのままでは売却できません。「セキュリティ設定」から解除(電話のワンタイムキー認証)を行ってから売却してください。
Q. iDeCoはどうなりますか?
A. 公式FAQでは、利用停止の設定後もiDeCoの拠出は継続されると案内されています。
Q. スマホをなくしたときは?
A. この機能自体が、スマホの紛失や不正アクセスの疑いに備えるためのものです。自動音声ダイヤル(24時間受付)でも設定・解除ができます。
まとめ
- 楽天証券の「取引やサービスの一時的な利用停止」で「投資信託の買付以外を停止」を選ぶと、積立は続けながら売却・外国株式・出金だけを止められる
- 設定は「マイメニュー → セキュリティ設定」から行い、電話のワンタイムキー認証が必要
- 解除も同じ画面から可能。種類の選び間違いと、登録電話番号の確認がポイント
今日やること:まず登録電話番号が最新かを確認して、この設定を入れて大切な資産を守りましょう。

出典・参考情報
- 楽天証券 公式「取引やサービスの一時的な利用停止」:https://www.rakuten-sec.co.jp/smartphone/security/account_lock/
- 楽天証券 FAQ「ウェブで取引やサービスを一時的に利用停止する際に設定できる制限内容」:https://faq.rakuten-sec.co.jp/90001201
- 楽天証券 FAQ「ウェブで取引やサービスを一時的に利用停止・解除する方法」:https://faq.rakuten-sec.co.jp/90001200
- 楽天証券 セキュリティ総合ページ:https://www.rakuten-sec.co.jp/web/security/
